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2016年12月4日日曜日

『新約聖書と神の民・上』の書評紹介

 『新約聖書と神の民・上』が2015年12月に新教出版から出てちょうど1年になります。

4月には訳者による出版記念講演会もありました。

その後ネット上での反応が出てくるか気にはしていたのですが、小嶋が知っている方々を除くとまだ少ない感じがします。大著ということもあるのかも知れません。

でもちょうど出版1年ですので、ここでまとめて紹介しておきます。

(1) 久保木牧師のブログ(現在5回目まで続いています。)
(2) 一キリスト者からのメッセージ(現在25回目まで続いています。)
(3) 『本のひろば』(2016年6月号)、小林高徳氏(東京基督教大学学長)
(4) 自然神学・環境・経済

(4)は京都大学の芦名定道氏のブログと聞くが以下の寸評が付けられている。
 方法論的な議論がきちんとなされた上で大きな構想の中での論の展開であり、意欲的な著作である。背景に、リクールなどの現代哲学の動向も見え隠れし、「第5章 「神学」、権威、そして新約聖書」の「1. 序論:「文学」と「歴史」から「神学」へ」の議論の設定などは、わたくしも従来から論じてきた主張も合致している。新約聖書学でもこうした議論を行う研究者が現れていることは心強い(印象としては、ドイツとアメリカの中間的なポジションと言えるだろうか)。議論の細かな点においても、示唆的な内容が少なくない。
 訳語の選択に気になるところも存在するが、訳者あとがきは詳細であり、ライトを理解する助けとなる。

以上。また見つかったらそのつどご紹介します。(←ツイッターでは逐次紹介しています。)

2016年4月4日月曜日

『新約聖書と神の民・上』 出版記念講演会 レジュメ

案内しています 講演会のレジュメが届いています。



イベントタイトル: 

  N.T.ライト『新約聖書と神の民』出版記念講演

講演題: パウロの「ストーリー神学」のクライマックス
    ―N.T.ライトによるローマ9-11章の講解―

講演者: 山口 希生


レジュメ:


1.N. T. ライト先生の紹介

2.「ストーリー神学」について

 ・ストーリー神学は、「文芸批評」や「物語神学」とは同じではない
 ・ストーリー神学とは、神学の営みにおいて、「歴史」をストーリーとして語ることを指す。同じ歴史を語るのでも、どのような観点からその歴史を語るかで、全く異なる神学的見解が表明される。


3.ユダヤ人たちのストーリー語り

 ・第一マカベア記…当時のユダヤ人たちが抱いていた「律法主義」とはどのようなものか?「律法への熱心(ゼーロス)」の意味を考える。
 ・4QMMT「律法のもろもろの行い」…当時のユダヤ人たちが抱いていた「申命記史観」について。そして特に、申命記30章の重要性について。


4.ローマ人への手紙9章―11章

 ①ローマ9章6節-29節

…パウロによるイスラエルの歴史語り。族長時代、出エジプト、バビロン捕囚とその後の回復。これらの歴史語りを通じて、アブラハムの子孫(スペルマ)、「約束の子」とは誰なのかが明らかにされる。


 ➁ローマ9章30節-10章4節

…「律法に達しませんでした」とはどういう意味か?ここで引用される申命記30章から、パウロの真意を明らかにする。

 ③ローマ10章5節-13節

…このセクション全体の心臓部。

 ④ローマ11章1節-24節

…イスラエルが捨てられたことの救済的意味。「もし彼らの捨てられることが、世界の和解となるならば…」

 ⑤ローマ11章25節-32節

…「全イスラエル」とは誰を指すのか?また、彼らはどのように救われるのか?



※当日講演へのレスポンスが、聖書学から、神学から、それぞれございます。

ご来場をお待ちしています。