2013年10月13日日曜日

ライト・インタヴュー「パウロ研究論文集」

ライトの「キリスト教起源」シリーズの第4巻は、実際には4冊組のような形で出版されることはこのブログでも何度も案内してきました。

本体である「パウロと神の信実(Paul and the Faithfulness of God)」は1700ページの2冊組ですが、それと合わせて出版される「パウロ研究」論文集について、アズベリー神学校のベン・ウィザリントンがインタヴューをしています。


N. T. Wright's Pauline Perspectives Part 1
N. T. Wright's Pauline Perspectives Part 2

パート2では、ベン・ウィザリントンがこれまでの間に「義認」についての理解の変化があったかどうか、あったとしたらどのように変わってきたのか、と言う質問をしています。

それに対してライトは、初めの頃学者たちが提供している解釈が非常に不満足なものであるとの認識からスタートし、次第にクリアーになって行った経過を簡単に述べています。

①「神の義」(は人に分与されるものではないこと・・・旧約聖書)
②聖霊の働き
③「キリストにいる」のモチーフ
がライトの義認理解の発展に寄与している、と語っています。

次の部分にライトが言わんとしていることがよく出ていると思います。

The big thing to get across now, I think, is that the question ‘who then are the true family of Abraham’ and ‘how do I get my sins forgiven’ are not ultimately different questions. God called Abraham to undo the sin of Adam, so that to belong to Abraham’s family (Rom 4, Gal 3) is to be part of the family whose sins have been dealt with on the cross. Splitting these two themes apart, I now see in my old age, is the direct result of several false antitheses that have bedeviled western theology for long enough.

「義認」と「新生」の関係についての質問には殆んど答えていませんね。
ライトは新約聖書ではもっと違うことが中心的に語られている、と言っているようです。

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