その時FB読書会2013年6月近況のような記事があれば助かる、とも書き加えてあった。
なるほどこの記事以降、同種のものは出していない。
と言うことで少し不定期になるかもしれないが、「遅れてくる人のための要約」っぽいものをば・・・。
実は「14章、Reshaping The Church For Mission (1) : Biblical Roots」に入ったのが、7月の頭だから、最近はなかなかペースダウンなのだ。
14章の「イントロ」担当の方が、ほぼ全訳してくれたので、一部を抜粋。
近頃ミッション重視の教会について語られるとき、必然的に、そして当然のことなのだが、そのほとんどが教会生活の実際的側面に関わることになる。たとえば、ミニストリーや教区の再構成や、私たちが召されている使命をよりよく進めるための働き方、などのように。・・・
その代わり、希望を中心に据えたミッション(a hope-shaped mission)に焦点を合わせ直した教会の、聖書的&霊的優先事項と思われる事柄を取り上げる。そうすることで、これからの教会にとって必要不可欠で重要な働きを補強したいと思う。それがないと、教会の働きは単なるプラグマティズム(実用主義)に陥りかねない。ライトはイエスの復活に基盤を置く『新創造』と言うパラダイムから(つまり従来の「死んだら天国へ行く」式伝道からシフトする)宣教を再考しようとするので、実際論にすぐ入らないで(迂回して)、聖書的基盤を掘り下げる必要を解く。
伝道実践の前に、新しいパラダイムのもとでの宣教のための聖書と神学が必要だと言うこと。
イントロの次は新約聖書のうち、福音書と使徒の働きを取り上げる。
復活は、分水嶺のようなもので、復活がなければ、聖書の物語は未完のイスラエルが希望を混沌とした世界の中でも持ち続けることになる、エマオへの下向の二人が語るように悲劇でしかなかったのである。しかし、復活を認めれば聖書全体を見通せる話になる・・・。
全ての過去の約束が実現する、すなわちダビデの王権が立てられ、イスラエルが最大の流浪から帰還し、マタイ、ルカ、ヨハネでは明らかに示されているが、アブラハムの末によりすべての国民へ の祝福が実現した時点だったのだ。イエスの復活は、聖書全体のストーリーが「新創造」に転じて行く「発射台」とライトはよく表現する。ここでは「分水嶺」のたとえで、物語が一気に動いて行く「成就と展開」のポイントであると指摘する。
※福音書と使徒の働きの次に、パウロ書簡があるのだが、これはアクシデントでスキップしてしまった。
暑い夏もようやく終わり、9月に入る頃、「15章 Reshaping the Church for Mission(2): Living the Future」 、最終章に到達した。
15章のイントロは、『イースターを祝う』と言うこと。
我々はもっとイースターを盛大に祝うために、新しい讃美歌や新しい芸術に取り組む必要があるのではないか。イースターの良い讃美歌は、初代教会時代からあるが、悪い讃美歌は19世紀に入ってからが大半である。新しい方法で、イースターを祝うべきなのではないか。※ライトが言う「悪い讃美歌」とは、キリスト者の希望が死後「あの世」に行くことを歌詞としているもので沢山ある。讃美歌の歌詞については度々話題となった。
次のセクションは、Space, Time, Matter: Creation Redeemed
※「スペース・タイム・マター」とは、ライトが神が造られた「世界」に言及する時、対立する二元論的思惟を意識しながらより「コンクリート」に把握させようと用いられる表現のようだ。
だとすれば、教会のミッションがまさに空間、時間、物質の世界において、またそれらの世界のために、刷新されるのであれば、その同じ世界を無視したり軽 視したりすることはできないだろう。むしろ、神の国のために、イエスのlordshipのために、そして御霊の力によって、それを自分たちのものとすべき である。そうして初めて、出て行って未来にのために働き、イエスが主であることを宣言し、その力によって変化をもたらすことができるようになるのだ。とあるが、教会のミッションを(最大限)『文脈化』すると
(1)「場所・空間」
(2)「時間」
(3)「物質」
における「刷新と再生」に関わることになる、との指摘。
このうち、(1)「場所・空間」に関して、"thin places"と呼ばれる場所の例を挙げながら、
老朽した教会が取り壊されたりといったことはあるが、長年祈りと礼拝に用いられてきたことで、聖別された場所というものは確かにあることが、今日多くの人 たちに認められている。そういう場所は、多くの人にとって、自然に祈れる場所、神がもっと自然と身近に感じられる場所になっている。場所や土地を手放して しまう前に、すべての被造物を新しくするという神の約束を思い出し、場所と空間についての適切な神学について、じっくりと考えるべきである。と、老朽化した教会建物を簡単に解体しようとするような「宣教論」を牽制している。
次の、Resurrection and Mission、と言うセクションでは、最近福音派も「社会変革」や「社会正義」に取り組むようになってきているが、それよりははるかに広い視野で教会の取り組む「回復」のミニストリーの領域とポテンシャルを具体例を挙げながら描こうとしている。
※現在(10月末)はここまで進んでいる。残すところ18ページ。
この期間で、Surprised By Hope、以外で盛り上がった話題は、(Love Japanと言うイベントがあったことと関係するが)ジョン・パイパー牧師のこと。
※今から7年ほど前に「義認」について、ライトとパイパー牧師の間でその理解と位置づけに関し突っ込んだ応酬があり、それぞれが1冊ずつ本を書くまでとなった。
10月は色々あって、「第3回 N.T.ライト・セミナー」があったり、新メンバーが続々出たり、忙しかった。
と言ったところが、FB読書会の近況レポートです。
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