イベントタイトル:
N.T.ライト『新約聖書と神の民』出版記念講演
講演題: パウロの「ストーリー神学」のクライマックス
―N.T.ライトによるローマ9-11章の講解―
講演者: 山口 希生
レジュメ:
1.N. T. ライト先生の紹介
2.「ストーリー神学」について
・ストーリー神学は、「文芸批評」や「物語神学」とは同じではない。・ストーリー神学とは、神学の営みにおいて、「歴史」をストーリーとして語ることを指す。同じ歴史を語るのでも、どのような観点からその歴史を語るかで、全く異なる神学的見解が表明される。
3.ユダヤ人たちのストーリー語り
・第一マカベア記…当時のユダヤ人たちが抱いていた「律法主義」とはどのようなものか?「律法への熱心(ゼーロス)」の意味を考える。・4QMMT「律法のもろもろの行い」…当時のユダヤ人たちが抱いていた「申命記史観」について。そして特に、申命記30章の重要性について。
4.ローマ人への手紙9章―11章
①ローマ9章6節-29節
…パウロによるイスラエルの歴史語り。族長時代、出エジプト、バビロン捕囚とその後の回復。これらの歴史語りを通じて、アブラハムの子孫(スペルマ)、「約束の子」とは誰なのかが明らかにされる。
➁ローマ9章30節-10章4節
…「律法に達しませんでした」とはどういう意味か?ここで引用される申命記30章から、パウロの真意を明らかにする。
③ローマ10章5節-13節
…このセクション全体の心臓部。
④ローマ11章1節-24節
…イスラエルが捨てられたことの救済的意味。「もし彼らの捨てられることが、世界の和解となるならば…」
…「全イスラエル」とは誰を指すのか?また、彼らはどのように救われるのか?
※当日講演へのレスポンスが、聖書学から、神学から、それぞれございます。
ご来場をお待ちしています。
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